傷病手当から失業保険に切り替える方法！タイミングや注意点を解説

傷病手当と失業保険には明確な違いがあります。

傷病手当は、病気やケガで働けない従業員に支給される制度です。

一方、失業保険は、失業した人が次の仕事を見つけるまでの生活を支援する制度のことを指します。

そのため、傷病手当は在職中に受給できますが、失業保険は退職後に受給できるという違いもあります。

支給期間や金額の計算方法も異なるため、性質が異なる給付金といえるでしょう。

傷病手当から失業保険に切り替えて両方受給する方法は、以下のように受給時期をずらすことです。

• 傷病手当は在職中に受給する
• 失業保険は失業後に受給する

傷病手当が在職中に受給できるものだと知らず退職してしまうと、失業保険のみしか受給できなくなるので注意しましょう。

それでは、各ポイントについて詳しく見ていきましょう。

まずは、傷病手当を在職中に受給しましょう。

病気やケガで働けない場合、傷病手当は最長1年6か月まで支給されます。

万が一の時にも給与の約3分の2が支給されるため、生活の支えになります。

ただし、会社を退職すると受給資格を失ってしまうので注意しましょう。

傷病手当の受給期間が終了した後は、失業後に失業保険に受給しましょう。

会社を退職し、ハローワークに求職申し込みをすることで受給が開始されます。

給付日数は年齢や退職理由によって異なります。

また、失業保険は再就職活動を行うことが条件となるめ、定期的にハローワークに通う必要があるのも注意点です。

傷病手当から失業保険への最適な切り替えタイミングは、傷病手当の受給期間が終了する直前です。

失業保険は給付制限期間があるため、手続き後にすぐ受給できるわけではありません。

そのため、傷病手当を受給できる最後の時期に退職し、すぐにハローワークで失業保険の手続きを行うことで、収入がない期間を短くすることができます。

ただし、健康状態が回復していることが前提で、求職活動ができる状態であることも必要です。

ケガや病気の状況に合わせて判断するようにしましょう。

傷病手当から失業手当に切り替える際の注意点は、以下の3点です。

• 傷病手当が受給できるのは最大1年6か月まで
• 失業保険は給付制限期間がある
• 切り替え時は傷病証明書が必要

それぞれしっかり理解して、受給できない期間が長引いて生活費に困ったり、スムーズな切り替えができない事態が発生したりしないよう注意しましょう。

それでは、各注意点について詳しく解説していきます。

傷病手当の受給期間は最大1年6か月です。

この期間を超えると、傷病手当は打ち切られてしまいます。

そのため、1年6か月が近づいたら失業保険への切り替えを検討しましょう。

ただし、失業手当は求職活動ができる状態であることが条件となっているため、健康状態が回復していない場合は失業保険を受給することができないため注意してください。

まずは傷病手当を受給している期間に健康状態を整えておくことが大切です。

失業保険には給付制限期間があります。

自己都合退職の場合、3か月間は失業保険が支給されません。

一方、会社都合の退職であれば、この制限期間はありません。

そのため、退職理由によって切り替えのタイミングを調整する必要があります。

また、場合によっては給付制限期間中は収入が途絶えることになるため、事前に生活費を準備しておくことも忘れないようにしましょう。

失業保険への切り替え時には傷病証明書が必要です。

この証明書は、傷病手当の受給終了時に医師が発行します。

また、傷病証明書は求職活動ができる状態であることを示す証拠となるため、就労可能であることが明記されていることが重要です。

ハローワークでの手続き時に必要となるため、退職前に必ず医師に相談し、証明書を入手しておきましょう。

傷病手当と失業保険について、よくある質問をまとめました。

以下の4つの質問に答えていきます。

1. どちらがお得ですか？
2. 失業保険はいつまでもらえますか？
3. 延長はできますか？
4. 失業保険に切り替える際の必要書類は何ですか？

疑問を解消し、適切に2つの手当を受け取りましょう。

それでは、各質問について詳しく見ていきましょう。

傷病手当と失業保険のどちらがお得かは一概に言えません。

一般的に、傷病手当は給与の約3分の2が支給されます。

また、失業保険は離職前の賃金の50～80%が支給されます。

このように個人の状況によって変わるため、計算してみるのがおすすめです。

失業保険の給付日数は、年齢や退職理由によって異なります。

一般的には、90～360日の間で設定されていますが、45歳以上で会社都合の退職の場合は、最長330日まで受給できます。

ただし、会社都合の退職をした人など、特定受給資格者と認定される場合は最長360日まで延長されます。

詳細はハローワークで確認しましょう。

失業保険の延長は特定の条件下で可能です。

病気やケガで就職できない場合、最大30日間の延長が認められます。

また、職業訓練を受講する場合も延長が可能です。

ただし、延長には厳格な条件があり、自動的に適用されるわけではありません。

延長を希望する場合は、早めにハローワークに相談するようにしましょう。

失業保険への切り替え時には、以下の書類が必要です。

• 離職票
• 本人確認書類（運転免許証など）
• マイナンバーカードまたは通知カード
• 写真2枚
• 傷病証明書

特に傷病証明書は重要で、就労可能であることの証明になるため、失業保険受給の条件となります。

これらの書類をすべてそろえてからハローワークに行きましょう。

本記事では、傷病手当と失業保険の違いや切り替えについて解説しました。

内容をまとめると以下の通りです。

• 傷病手当と失業保険は状況に応じて切り替えることで最大限の給付を受けられる
• 傷病手当は在職中、失業保険は失業後に受給できる
• 失業保険への最適な切り替えタイミングは、傷病手当の受給期間が終了する直前
• 失業保険への切り替え時には医師が発行する傷病証明書が必要

傷病手当と失業保険は、適切に活用することで生活の安定につながります。

両制度の違いを理解し、自身の状況に合わせて適切に活用することが重要です。

もし今後の生活費に不安を感じている方は、マネーキャリアのお金の専門家（FP）に相談してみましょう。

オンラインで何度でも無料で相談できるため、ケガや病気で出かけられない場合も自宅から相談できます。

相談予約はスマホから30秒で簡単に申し込めるので、ぜひ活用してみてください。