更新日:2023/12/25
つみたてNISAで40万円の投資枠は使い切るべき?活用法を解説!
・つみたてNISAの非課税枠を使い切るべき?
・そもそも非課税枠を使い切ることはできる?
内容をまとめると
- 40万円を使い切ることは必須ではないが、積立額が多いほど非課税メリットは大きい
- 40万円を使い切るには、ボーナス設定や増額設定の利用が必要
- つみたてNISAの非課税枠を有効活用したい方は、お金の専門家に相談することがおすすめ!
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- 積立NISAでよく聞く40万円という金額が何の金額なのか気になる人
- 年度途中から積立NISAを始めたけれど、非課税枠を余らせたくない人
- 楽天証券の積立NISAで非課税枠が毎年4円余ってしまう人
目次を使って気になるところから読みましょう!
- つみたてNISAでよく聞く「40万円」って何?
- 1年あたりに積み立てられる上限額のこと
- 上限の40万円まで使い切る必要はあるの?
- 投資資金は多い方が非課税メリットも多くなる
- 必ずしも枠を使い切らなくてもよい
- 月平均33,333円積み立てても年間限度上限額まで4円余ってしまう
- つみたてNISAは40万円分を一括で購入できる?
- つみたてNISAは原則一括購入できない
- どうやって非課税枠(年間40万円分)を使い切るの?
- 「ボーナス積立」や増額設定をする
- 【証券会社別】非課税枠を使い切る方法4つ
- 方法①楽天証券で増額設定をする
- 方法②SBI証券で増額設定をする
- 方法③イオン銀行で増額設定をする
- 方法④セゾン投信で増額設定をする
- 年の途中からでも一括購入せずに非課税枠を使い切るポイント3つ
- ポイント①9月以降の月に増額設定をする
- ポイント②増額したい前月の12日までに増額設定をする
- ポイント③12月頭までには申し込みを済ませる
- まとめ:つみたてNISAの相談はマネーキャリアへ
目次
つみたてNISAでよく聞く「40万円」って何?
積立NISAを始めようと考えていろいろと調べ始めている方もいらっしゃると思います。様々な事を調べる中で、「40万円」をよく目にし、どのような意味があるのか気になっているのではないでしょうか。
積立NISAを利用して資産運用を行う際には、より多くのお金を運用することを考えるかもしれません。しかし利用額には上限があります。
この上限額が積立NISAでよく聞く40万円です。これ以上積み立てることになるとどうなるのか、以下で上限額についてご紹介していきます。
1年あたりに積み立てられる上限額のこと
積立NISAでよく聞く「40万円」は年間の非課税投資枠の金額になります。
非課税になるものは、
- 分配金
- 譲渡金
などの運用益です。
通常、投資を行って利益が出た際には、その利益の約20%分の税金を納めなくてはいけません。1万円の利益があっても手元に残るのは約8千円です。
しかし、積立NISAの非課税枠内であれば、1万円の利益のうちそのまま1万円が残ることになります。分配金も非課税枠に収まり運用を行うことができれば、複利の効果は大きくなります。
積立NISAは最大で20年間非課税での投資ができるため、最大で800万円までが非課税です。より多くの非課税枠を利用した方がお得と言えます。
※参考文献:金融庁
上限の40万円まで使い切る必要はあるの?
積立NISAでよく聞く「40万円」が年間の非課税枠の上限であることは分かりましたが、この40万円は使い切らなくてはいけないのか気になる方もいらっしゃると思います。
年間40万円を必ず投資につぎ込むことになると、家計への負担が心配です。しかし、上限の40万円を使い切る必要はありません。
ただし、金額が多い方が非課税のメリットも大きくなります。
以下では、
- 投資資金は多い方が非課税メリットも多くなる
- 必ずしも枠を使い切らなくても良い
- 月平均33,333円積み立てても年間限度上限額まで4円余ってしまう
について解説していきます。
投資資金は多い方が非課税メリットも多くなる
積立NISAの非課税枠を使い切る必要はありませんが、投資資金は多い方が非課税メリットが多くなるためお得になります。
利益の大きさによって非課税メリットにも違いはありますが、年利4%で運用できた場合の金額ごとの非課税メリットを見ていきましょう。
1ヶ月の掛け金 | 運用利益 | 非課税金額 |
---|---|---|
1,000円 | 126,775円 | 25,754円 |
5,000円 | 633,873円 | 128,771円 |
1万円 | 1,267,746円 | 257,542円 |
非課税メリットをより多く得たい場合には非課税枠を使い切る方がメリットを受けられそうですが、必ずしも使い切る必要はありません。理由を以下で解説します。
※参考文献:金融庁
必ずしも枠を使い切らなくてもよい
非課税メリットを最大限受けるためにも年間40万円の非課税枠を使い切りたいところです。しかし、使い切ることを考えるよりも、先に家計の見直しなどを行って毎月投資資金を捻出できるようにすることが重要です。
また、貯蓄が全くない方の場合、給料の3~6ヶ月分ほどを先に貯蓄などで貯めておくことをおすすめします。リスクは低いですが全くないという訳ではありません。
万一元本割れを起こし、さらにそのタイミングでまとまったお金が必要になると資金不足に陥ってしまいます。そのため、
- 家計の見直しを行い毎月の掛け金が捻出できる
- 給料の3~6ヶ月程度の貯蓄があり、万一への備えができている
状態で投資を開始しましょう。
また、投資開始後も自分のペースで金額の設定を行うようにしましょう。
ボーナスを投資に、という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この方法では時間分散のメリットが薄くなってしまうため、あまりおすすめできない方法です。
積立NISAは長期間の分散投資がポイントです。無理せずに続けられる金額の投資を行いましょう。
※参考文献:金融庁
月平均33,333円積み立てても年間限度上限額まで4円余ってしまう
積立NISAの非課税枠を使い切らなくても問題ない理由のひとつに、毎月33,333円積み立てても最終的に4円余ってしまう事も挙げられます。
年間の上限額が40万円となると、毎月の金額は12で割ることで計算できます。しかし、40万円は12では割り切れない数字です。33,333円となり、4円足りない状態になってしまいます。
また、設定できる金額がここまで細かくない場合もあります。
100円単位の場合には400円が、1,000円単位の場合には4,000円が上限額まで足りない状態です。
40万円ぴったりにしたいと感じてしまうかもしれませんが、無理して上限額まで利用しなくても良いため、自分に合った金額で投資を行うようにしましょう。
つみたてNISAは40万円分を一括で購入できる?
積立NISAの上限額を使い切らなくても良いことはお分かりいただけたと思います。しかし、
- 非課税枠を最大限に利用したい
- 年度の途中だが満額買いたい
という方もいらっしゃると思います。
使い切ることだけを考えると、40万円の一括購入が早そうですが、一括購入は原則できない仕組みです。
なぜできないのか、以下で解説していきます。
つみたてNISAは原則一括購入できない
積立NISAは原則一括購入ができない仕組みになっています。
- 年間40万円の一括購入
- 非課税期間20年分、800万円の一括購入
このどちらも行うことはできません。
積立NISAは毎月コツコツと積立て投資を行うことを前提にしています。そのため、一度に40万円分をまとめて買付することはできません。
証券会社によっては月々の買付限度額が設定されている場合もあります。 SMBC日興証券では毎月3.3万円が上限に設定されており、積み増しを行うことも不可能です。そもそも1月分の買い付け額を40万円に設定することからできない状態です。
また、20年間で最大800万円の投資ができるのならば、今までやっていなかった分を合わせて800万円の買付を一括でできるのでは、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、年間の非課税枠を翌年などに持ち越すことはできない仕組みです。最大800万円の非課税枠はあくまで20年間40万円をフル活用した場合に限られることに注意しましょう。
どうやって非課税枠(年間40万円分)を使い切るの?
先ほどご紹介したように、毎月の積立金を一定にした状態では40万円をぴったり使い切ることはできません。40万円と設定したミスなのでは、と感じてしまいます。
確かに使い切れないのであれば設定ミスの状態です。しかし、使い切る方法はあります。
ボーナス積立などの活用です。積立NISAで利用できる設定で、金額を調節するためにも利用できます。
どのような仕組みなのか、以下でご紹介していきます。
「ボーナス積立」や増額設定をする
積立NISAで非課税枠40万円を使い切るポイントは、ボーナス積立などの活用です。
積立NISAでは年2回まで積立額を上乗せできる「ボーナス積立」などと呼ばれる増額設定を行うことができます。勤務先から出たボーナスを、まとまった金額として投資ができる制度です。
投資信託の積立投資ではこの制度が準備されている事が一般的です。
そのため、
- 毎月3万円:合計36万円
- 年2回増額2万円:合計4万円
とし、年2回5万円の月を作ることで上限額までの利用ができます。
しかし、先ほどもご紹介したように、ボーナス設定の増額分が多いと時間分散のメリットは薄くなってしまいます。
金額設定や増額に悩む場合には、お金のプロに相談できるマネーキャリアの無料FP相談の利用がおすすめです。
【証券会社別】非課税枠を使い切る方法4つ
非課税枠を使い切るにはボーナス積立などの月々の掛け金以外の積立を活用して一括購入などを行うことがポイントです。
実は証券会社ごとに積立金の設定単位や仕組みは違います。さらに、すでに積立金額を設定している場合などは難しく感じてしまうかもしれないため、使い切る方法を確認しておきましょう。
ここでは、主な証券会社ごとのそれぞれの使い切る方法についてご紹介していきます。
方法①楽天証券で増額設定をする
楽天証券で非課税枠を使い切る方法のひとつが一括購入です。
- 積立設定を選択し、投資信託の積立設定を解除する
- 積立NISAのトップページで一括購入する商品を探し、一括積立注文を行う
- 引き落とし口座を選ぶ
- 積立タイミングと積立指定日を決める
- 一括購入の金額を入力する
- 内容を確認し注文を確定する
①すでに積立設定を利用している方
積立設定の解除が必要になります。手順1から開始しましょう。
②まだ積立設定をしていない方
解除の作業は不要のため、手順2から進めてください。
一括購入では1度の支払いがかなり高額になることが予想できます。非課税メリットが魅力的なのは分かりますが、無理のない範囲で投資するようにしてください。
年度途中のスタートでは増額設定が有効です。通常の積立は33,333円までです。年度途中からではどうしても使い切れないため、その年度内に限り増やすことができる仕組みになっています。
3月からスタートした場合を例に挙げると、
- 毎月の積立額:3万円(年間30万円)
- 毎月の増額設定:1万円(年間10万円)
金額を上乗せすることで使い切ることができます。
方法②SBI証券で増額設定をする
SBI証券でも一括購入を行うことが可能です。
- 「積立NISA積立設定はこちら」をクリック
- 投資信託ごとに「削除」をチェックして積立設定を解除する
- 「投信」のページで購入する商品を選び、「積立NISA買付」を選択
- 積立コース・指定日を決める
- 「ボーナス月の積立設定」をクリックし、一括購入金額を入力する
- 内容を確認し注文を確定する
①すでに積立投資を利用している方
すでに積立を始めている場合には、今までの設定を解除しなくてはいけません。手順1から進めていきましょう。
積立NISAの特徴から積立を0にはできないため、「毎月・100円」などの最小を選択します。
一括投資の金額は、いくら残るのかを計算し合計で40万円になるようにすることで、非課税枠の使い切りが可能です。
②積立設定をしていない方
新しく始める場合には解除は不要です。手順3からの設定になります。
一括購入をする際には1度に高額の支払いが必要になります。家計への負担なども考え、無理のない範囲で金額の設定をするようにしましょう。
方法③イオン銀行で増額設定をする
イオン銀行では月の投資額が1ファンドあたり33,000円までしか設定することができません。そのため、40万円を使い切るためには最低でも2ファンドの購入が条件です。
一括購入ができないため、2ファンド以上を購入してそれぞれ増額設定を行っていきます。
一例として2つのファンドを購入し、40万円を使い切る方法をご紹介します。
毎月の購入額 | 増額設定(年2回) | |
---|---|---|
ファンド1 | 12,000円 (年間144,000円) | 20,000円 (年間40,000円) |
ファンド2 | 15,000円 (年間180,000円) | 18,000円 (年間36,000円) |
合計 | 年間324,000円 | 年間76,000円 |
店頭では増額月の設定はできません。増額を行う場合には投信インターネットバンキングを利用するようにしましょう。
方法④セゾン投信で増額設定をする
セゾン投信で増額設定を行う場合、イオン銀行のように増額に対して上限金額がないため、1つのファンドの購入でも年2回の増額設定を利用することで40万円の非課税枠を使い切ることができます。
使い切る例としては、以下のようなものが挙げられます。
毎月の引き落とし額 | 増額月(年1回) | 増額月(年2回) |
---|---|---|
33,000円 | 37,000円 | 35,000円 |
32,000円 | 48,000円 | 40,000円 |
30,000円 | 70,000円 | 50,000円 |
ただし、年度の途中から積立NISAを始める場合には注意が必要です。1枚の申込書で40万円を超えるような変更はできません
- 9月から月10万円の積立:12ヶ月換算では120万円
- 3月から月4万円の積立:12ヶ月換算では48万円
など、12ヶ月換算した際に金額がオーバーする設定はできないため、複数枚に分けての提出が必要になってしまいます。
つみたてNISAの増額設定に悩む場合には、マネーキャリアのFP無料相談を活用してください。
年の途中からでも一括購入せずに非課税枠を使い切るポイント3つ
年度の途中、例えば11月からスタートすると、2ヶ月分しか積立ができません。上限が33,333円だった場合でも、66,666円にしかなりません。
年間の上限枠は使い切った方が非課税メリットを多く受けられてお得なのですが、このような場合には一括投資で使い切らないと損と感じてしまいます。しかし時間分散が出来なくなるデメリットを考えると、一括投資は望ましくありません。
翌年への持ち越しを考えるかもしれませが、残った非課税枠の持越しはできない仕組みです。
楽天証券で一括購入せずに非課税枠を使い切るポイントとしては、
- 9月以降の月に増額設定をする
- 増額したい前月の12日までに増額設定をする
- 12月頭までには申し込みを済ませる
が挙げられます。それぞれのポイントを解説していきます。
自分が利用している金融機関で積立額の変更を行いましょう。
ポイント①9月以降の月に増額設定をする
まずは月の積立額が33,333円で使い切る方法をご紹介します。この場合に発生する余りは4円です。
楽天証券では9月以降に増額設定ができるようになります。残り4円を4ヶ月で消化する例が以下のようになります。
- 全て1円ずつ増額
- 9月は0円、10・11月に1円、12月に2円増額
- 9・10月は0円、11・12月に2円増額
- 12月のみ4円増額する
タイミングによって選べるパターンは変わってきますが、好きな方法を選択してください。
設定を行う際には、
- 楽天証券の積立NISAのページを開く
- 積立設定を開き、増額したい商品の「変更」をクリック
- 下へスクロールし、オプション設定の増額設定の「する」を選択
で行います。
ポイント②増額したい前月の12日までに増額設定をする
増額設定は前月の12日までに行うことが必須です。
証券会社ごとに積立申込締切日が設定されていますが、楽天証券では毎月12日です。増額設定も同じ日になるため、前月の12日までに設定をしなくては翌月に反映されなくなってしまいます。
9月の増額は、8月12日までに設定が必要です。
日にちを過ぎると翌月扱いになってしまい、最悪増額できない可能性もあるため、余裕をもって設定を行うようにしてください。
ポイント③12月頭までには申し込みを済ませる
一括購入せずに非課税枠を使い切るポイントとして、申し込みを12月の頭までに終わらせることも挙げられます。
年度の途中からの積立では一括購入の可能性が高くなってしまいます。そのため、年度の初め、1月からスタートすることも重要です。
ネット証券は手続きのスピードが速く、最短翌日で取引ができる状態になります。長い場合でも1週間程度です。
しかし、積立NISAの口座開設にはある程度の時間が必要になります。税務署の審査などが必要になるため1~2週間ほどが一般できです。
全体で見ると2~3週間かかる計算です。
ネット証券でも積立NISAの口座開設には意外と時間がかかります。年末は忙しいですが、忘れずに申し込みを済ませましょう。
このような方向けに本記事でつみたてNISAの非課税枠を使い切るべきなのか詳しく解説していくので、ぜひご覧ください。