更新日:2023/02/25
月経困難症でも保険加入できる?漢方薬や低用量ピル服用が良い!?
内容をまとめると
- 月経困難症でも保険加入できる可能性がある
- 月経困難症で告知をしないで保険加入すると告知義務違反となる
- 女性特有の病気に関するお金のことで少しでも不安や疑問があるならマネーキャリアのFP相談を利用するのがおすすめ!
- 月経困難症のような女性特有の病気でも女性スタッフの多いマネーキャリアなら専門性が高く安心して相談できる
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 月経困難症の保険加入について保険のプロが解説します!
- 月経困難症でも保険加入できますか?
- 月経困難症の保険加入はプロに相談した方がいい理由
- 月経困難症とは?
- 月経中の症状に病気が隠れている場合もあります!
- 月経困難症の治療方法は鎮痛剤・漢方・低用量ピルの服用など
- 婦人科で処方される月経困難症治療の低用量ピルは保険適用?
- 月経困難症・子宮内膜症治療の場合は保険適用に
- 低用量ピルの値段の相場は2,000~3,000円
- 月経困難症治療での低用量ピル服用や子宮内膜症は保険加入しづらい?
- 月経困難症で保険加入が難しかった場合に検討すべき保険は?
- 特定疾病・特定部位不担保の条件付き保険
- 告知が緩い引受基準緩和型保険
- 持病や服用中の薬の告知義務について
- 参考:忙しい人にもおすすめの低用量ピルオンライン診療
- まとめ
目次
月経困難症の保険加入について保険のプロが解説します!
月経困難症は、月経痛によって日常生活に何らかの支障をきたしている状態を指します。
月経困難症の主な症状としては、
- 下腹痛
- 腰痛
- お腹が張る
- 吐き気
- 頭痛
等が挙げられており、これらの症状によって日常生活に支障をきたしている場合、月経困難症の可能性があります。
月経困難症は約900万人もの患者がいると推計されています。
しかし、「月経痛はあって当たり前・我慢して当たり前」「市販の鎮痛薬で痛みが治まれば問題ない」などの意識から医療機関を受診している人は少なく、医療機関を受診して治療を受けている人は約55万人ほどしかいないという調査結果が出ています。
こちらの記事では「月経困難症だと保険に入れないのか」「保険に加入できるかどうか知りたい」と考えている人向けに、
- 月経困難症でも保険に加入できるのか
- 月経困難症での保険加入の注意点とポイント
- 月経困難症が原因で保険に入れなかった時に検討するべき保険
について解説していきます。
月経困難症と診断されているけど保険に入りたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
月経困難症でも保険加入できますか?
月経困難症の保険加入はプロに相談した方がいい理由
月経困難症とは?
女性の悩みでもある生理痛ですが、それには個人差があります。軽い人だと良いのですが、中には月経の度に寝込むほどの痛みに襲われる人もいます。それをひどい生理痛だと思い、婦人科へ受診するまでには至らないケースも数多く存在します。
確かに思春期であったりすると、婦人科に行くのが恥ずかしいと行くのをためらいがちです。ですが、単に生理痛と思ってはいけません。もしかしたら、月経困難症の可能性もあるのです。
月経困難症の簡単なチェック項目を下記に記しておきますので、気になる人はチェックしてみてください。
- 下腹部痛
- 腰痛
- 頭痛
- 吐き気
- 下痢
- おなかが張る
- 憂うつ
- 疲労・脱力感
- 食欲不振
- イライラ
月経中の症状に病気が隠れている場合もあります!
月経困難症には機能性月経困難症と器質性月経困難症の2種類があります。まずは、機能性月経困難症について解説してみましょう。
機能性月経困難症とは、思春期に多く見られる・身体的な原因はないものの症状が出る・ストレスなどが要因とされています。一方の器質性月経困難症は直接的な原因とされる病気がある(子宮内膜症・子宮筋腫・子宮腺筋症など)ため、婦人科への受診が必要となってきます。器質性月経困難症の原因として多い病気に子宮内膜症があります。
子宮内膜症とは、子宮内膜の組織が卵巣や腹膜、直腸など子宮の外に出てしまう病気のことです。子宮内であれば内膜は月経として血液などと一緒に排出できますが、子宮外であればそれができず、血液が溜まります。そのために炎症や癒着などが起こり、激しい痛みといった症状が現れるのです。
生理痛で婦人科を受信することで、月経困難症の治療だけでなく子宮内膜症などの発見にもつながります。
そのため、先に挙げたチェック項目が当てはまった人は、一度受診をお勧めします。
月経困難症の治療方法は鎮痛剤・漢方・低用量ピルの服用など
月経困難症を治療するためには、まず婦人科で病変の有無の検査をし、機能性月経困難症か器質性月経困難症のどちらなのかの診断を行います。
機能性月経困難症の場合、プロスタグランジンの合成を抑える非ステロイド性抗炎症薬などの痛み止めを使用します。ですが、痛み止めで効果が出ないときはホルモン剤治療などに移行します。また、その際漢方薬を併用することもあります。
器質性月経困難症であった場合、こちらはホルモン剤での治療がおもとなります。ホルモン剤治療によって病変が縮小される場合が多いためといわれています。
その他にも、低用量ピルが生理痛の改善や子宮内膜症の治療や予防にも効果があるため、こちらも使用されています。
婦人科で処方される月経困難症治療の低用量ピルは保険適用?
主に避妊のために処方されてきたピルですが、生理痛や月経困難症の治療にも利用できるなど、治療に役立つ側面もあると知られるようになってきました。ピルは2種類の女性ホルモンから生成されていて、排卵を抑える効果があります。
その中でも低用量ピルは、ホルモンの配合率が少ないのと同時に副作用が少ないことでも知られています。近年では、生理痛や月経困難症などの治療に役立っています。
ピルと聞いて保険適用外だと思う人が多くいると思われますが、場合によっては保険適用となりますので、その解説をしていきます。
ほけんROOMにもピルの保険適用やメリットなどについて解説記事がありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
月経困難症・子宮内膜症治療の場合は保険適用に
低用量ピルは排卵を抑える効果があるので、子宮内膜が厚くなることはありません。そのことから月経量を少なくすることが期待されており、生理痛の改善に効果的と考えられています。
また、子宮内膜症においては低用量ピルを飲むことで、病気の部位の出血の軽減ができることから、その治療に使用されています。
そのため自分の判断でピルの使用を始める前に、痛みの原因をきちんと検査することが大切になってきます。その際に月経困難症の診断を受けることで、低用量ピルは保険適用されるのです。
低用量ピルの値段の相場は2,000~3,000円
低用量ピルの値段は28日分で2,000~3,000円くらいとされています。ですがこの価格はあくまでも個人使用が目的の場合に適用されます。そのため、月経困難症の治療だと保険適用されるため自己負担額は統一されます。
また低用量ピルと一口に言ってもその種類は黄体ホルモンの種類や開発順によって異なります。それを作られた世代順に紹介していきます。
まずは第一世代の低用量ピルですが、これの特徴はノルエチステロンという黄体ホルモンが含まれており、生理中の出血の軽減などに優れています。
それぞれの値段を価格表にまとめていきますが、保険適用に〇がついているのは月経困難症の治療、×がついているのは避妊目的と区別していきます。
価格表
薬の種類 | 値段 | 保険適用可否 |
---|---|---|
ルナベル | 約2,000円 | 〇 |
フリウェル | 約1,600円 | 〇 |
シンフェーズ | 約2,500円 | × |
なお、この第一世代のピルはほかの世代のものよりも副作用として不正性器出血の頻度が高いとされています。
続いて第二世代ですが、第一世代よりもエストロゲン総用量が少ないため不正性器出血も起こりにくいのと同時に、生理周期をコントロールする作用も上がっています。
価格表
薬の種類 | 値段 | 保険適用可否 |
---|---|---|
トリキュラー | 2,500~3,000円 | × |
アンジュ | 約2,500円 | × |
ラベルフィーユ | 約2,500円 | × |
ジェミーナ | 約2,500円 | 〇 |
第二世代のピルの副作用としてごくまれに血栓症が報告されています。これは重大な副作用なため、体調に変化があった場合は必ず担当医まで相談するようにしてください。
第三世代のピルは、黄体ホルモンの働きを強めることで男性ホルモンの活性を抑えているのが特徴です。そのためこのピルは肌荒れなどの改善などが期待できます。
価格表
薬の種類 | 値段 | 保険適用可否 |
---|---|---|
マーベロン | 2,500~3,000円 | × |
ファボワール | 約2,000円 | × |
第三世代のピルは年齢や喫煙者によっては重大な副作用を引き起こす可能性があるため、喫煙者に対しては禁煙の指導が入ります。
最後第四世代のピルはドロスピレノンという黄体ホルモンが含まれているだけでなく、利尿ホルモンを元に作られたため、むくみにくいという特徴があります。
価格表
薬の種類 | 値段 | 保険適用可否 |
---|---|---|
ヤーズ | 約2,000円 | 〇 |
ヤーズフレックス | 約2,000円 | 〇 |
こちらのピルも血栓症の副作用の報告があるため、体調に変化があったらすぐに担当医に相談してください。
以上のことから、低用量ピルはどの世代のものを購入しても大体2,000円~3,000円くらいで購入することができることがわかります。
月経困難症治療での低用量ピル服用や子宮内膜症は保険加入しづらい?
まず月経困難症治療のために低用量ピルを飲んでいる場合の保険加入ですが、その際告知義務があり服薬歴なども告知する必要があるため服用していることを伝えましょう。
低用量ピルの服用を詳しく説明することで、審査のときに判断しやすくなります。また、保険会社で判断基準が異なっているため、低用量ピルを服用していても審査に通ることもあります。
子宮内膜症でも保険に入れるかどうかについてですが、こちらも告知義務違反にならないようにしっかりと告知を行ってください。
ですが子宮内膜症の場合だと、加入できる保険も限られてくるため保険のプロに相談してみるのも一つの手です。
また、月経困難症などに備えるためにあらかじめ女性特有の疾病をカバーできる女性特約に加入しておくのも一つの手ですが、こちらには帝王切開などをしていたら条件が付けられるなど、制約が多いこともあります。
マネーキャリアでは保険のプロへの相談もできるため、ぜひ参考にしてみてください。
月経困難症で保険加入が難しかった場合に検討すべき保険は?
月経困難症と診断されてしまうと、どうしても保険への加入が難しい場合があります。ですが、それで保険加入をあきらめてしまうのは少し待ってください。条件付き加入できる保険がしっかりと準備されているのです。
それが引受基準緩和型保険です。この保険は通常の保険料よりも割高ではありますが、子宮内膜症などの悪化による入院等もカバーできるため、現在治療中の人の強い味方となります。また条件付き加入できる保険もしっかりと用意されています。
その二つについて、次の項目別に解説していきます。
特定疾病・特定部位不担保の条件付き保険
保険に加入するのを検討しているとき条件付きの保険なら入れますよと加入を勧められた場合、これは特定の疾病や部位に関して保険会社が定めた一定の年数の間補償の対象から外すことで契約することができるというものです。
このケースですと、補償対象外の期間に不担保の病で入院をしても保険金は支払われませんが、それ以外ならば保険金は支払われます。
また、一定期間が過ぎれば不担保とされた疾病等での入院であっても保険金の支払いは行われます。
加入できたとしても保険金削減や高い保険料を支払うなど負担はありますが、加入することをお勧めします。
告知が緩い引受基準緩和型保険
引受基準緩和型保険とは、多くのメディアに取り上げられている保険よりも告知項目が少ないといった利点のある医療保険として知られており、健康面に不安のある人でも加入しやすいといったところが魅力です。
ですが高コストといった面や十分な補償が受けられないといった欠点があります。そのため、通常の保険を断られたときに申し込みをするのがベストです。
それ以外にも無選択型保険といわれている保険があります。これは告知なしや医師の診察不要で加入できるといった良い面と、高額な保険料と受け取れる給付金の少なさといった欠点があります。そのため、どの保険にも加入できなかった時のために有効です。
無選択型保険について詳しく知りたい方はリンクを参考にしてみてください。
持病や服用中の薬の告知義務について
生命保険などに加入するときに行うのが、自分の現在の健康状態についての告知や医師の診断をうける等といった一連の流れであり、このことを告知義務といい、正しく告知を行わずに偽りの申告をすることを告知義務違反と言います。
告知しないといけない内容は、健康状態のほかにも既往歴といったことの申告もあるため、投薬治療を受けているときは必ず告知をしなければなりません。
これに違反してしまうと、保険の解除のみにとどまらず保険金や給付金が支払われないといったことが起こるため、告知はしっかりと行いましょう。
参考:忙しい人にもおすすめの低用量ピルオンライン診療
最近では忙しい人やプライバシーなどの観点から低用量ピルのオンライン診療の受診が増えてきています。
この受診方法は
- アプリのダウンロード
- クレジットカードや住所の登録
- 病院を選択
- アプリから日時を予約
- 予約当日にアプリのチャット機能で医師の診察を受ける
- 処方されたピルが自宅に届く
料金も予約料550円+診察料+薬代となっており、受診する病院によって診察料が異なるなど、一律の料金ではありませんが、先にも述べたようにプライバシー保護などにおいて理にかなっている診察方法です。
まとめ
女性にとって避けては通れない月経ですが、ひどい月経痛の場合は婦人科を受診をするように心がけるなどといった対策をとりましょう。
- ひどい月経痛は病気のサインの可能性を疑う
- 治療によっては漢方薬や低容量ピルも服用
- 月経困難症等の治療中だと保険加入が難しくなる
- 保険には無選択型保険などがある
- オンラインでの低用量ピルの診察も可能
- 保険加入の際は必ず告知
このように月経困難症と診断されると、保険加入も厳しいものとなるため早めに女性特約付きの保険に加入するようにしましょう。