更新日:2020/05/06
バンパー修理交換は車両保険が適用される?修理だけで保険を使うのは損?
事故などでバンパーが傷ついたり浮いてしまて修理や交換をする場合、車両保険は適用されるのか気になりますよね。今回はバンパー修理は保険の対象になるかだけでなく、修理や交換だけで保険を使うべきかについて詳しく解説します。また保険を使わないとどのくらい費用がかかるのかについても紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
よくあるバンパー交換には車両保険に加入して備えましょう
停車中の車にぶつかってしまいバンパーに傷がついたり、バンパーが浮いてしまうことが多くありますが、その時に発生する修理や交換は車両保険の補償対象になるのでしょうか。
小さな傷であれば、保険を使って修理するよりも自費で修理した方が安く済む場合もあります。
ここでは、
- バンパーの修理交換は保険適用になるのか
- 保険を使わない場合どのくらい費用がかかるのか
- 本当に車両保険を使うべきか
バンパーの修理交換は車両保険の対象になる?
バンパーの修理や交換は自損、他損によらず、車両保険の対象に含まれます。
ただしエコノミー型の車両保険の場合、以下の事故は補償範囲外となっています。
- 当て逃げ
- 転覆・墜落
- 単独事故(自損事故)
- 自転車との接触
- 他車との衝突・接触(相手が確認できない場合)
- 地震・津波・噴火
これらを理由とした修理交換に関しては、エコノミー型では対象外となってしまう点に注意してください。
たとえば電柱にぶつけてバンパーが壊れた場合、一般型の車両保険は使えますが、自損事故が対象外であるエコノミー型は、使うことができません。
また、車両保険を使う場合には、「交通事故証明書」が必要になる場合があります。
交通事故証明書とは、各都道府県の自動車安全運転センターが発行する、事故を公的に証明する書類です。この書類は、警察に事故を届け出ていないと発行されないというルールがありますので、忘れずに警察に連絡をするようにしましょう。自損事故の場合でも連絡が必要になりますので、特に気をつけてください。
保険を使うと等級が下がる
車両保険を使うと、事故の種類によって等級(ノンフリート等級)が下がり、次年度からの保険料が高くなってしまいます。
バンパーの修理交換が必要となる事故の場合、ほとんどが三等級ダウン事故と見なされ、等級が3つ下がります。また「事故有係数」が次年度から三年間適用されることになり、保険料が割り増しになります(ただし、六等級以下の場合は事故有係数が適用されても割引率は変わりません)。
たとえば、15等級時に三等級ダウン事故を起こし、車両保険を使った場合、等級と割引率は以下のように変化します。
経過年数 | 等級(事故有係数適用) | 保険料割引率 |
---|---|---|
0年 | 15等級(なし) | 51% |
1年後 | 12等級(適用) | 27% |
2年後 | 13等級(適用) | 29% |
3年後 | 14等級(適用) | 31% |
5年後 | 15等級(なし) | 51% |
このように、三等級ダウン事故で車両保険を使った場合、事故発生時の等級まで戻すのに四年かかります。また等級が戻るまでの間、保険料は事故前よりも割り増しです。
そのため軽微な損傷にも関わらず車両保険を使ってしまうと、等級が下がる分だけ損をすることになってしまう可能性があります。車両保険を使うかどうかは、翌年以降の保険料も考慮に入れた上で、検討するのが良いでしょう。
バンパー交換の前に保険会社へ事故報告を
修理工場に入庫して、バンパーを交換して貰う際、事故報告もせずに勝手にバンパー交換した後で車両保険金を請求しようとしても、車両保険金が支払われることはまずありません。
そのためバンパーを交換する前に保険会社への報告は必須です。
保険会社の損害確認担当者がバンパーの破損状況と修理見積を確認して、修理工場と修理代金を確定させます。
保険を使わないと費用はどのくらいかかるのか
何かと傷つけやすい上に、ぶつけやすく壊れやすいバンパーですが、傷や破損の修復費用は、一体どのくらいになるのでしょうか?
おおよそ、以下の金額が目安となっています。
修理内容 | 目安の金額 |
---|---|
フロントバンパーの修理 | 3万~6万円 |
フロントバンパーの交換 | 5万~8万円 |
リアバンパーの修理 | 5万~7万円 |
リアバンパーの交換 | 8万~10万円 |
修理に関しては、傷の程度で費用が大きく変わります。たとえば5cm四方程度のへこみぐらいであれば、目安よりも安い金額での修理が可能です。
一方で交換となった場合には、車種によってバンパーの価格が異なってきます。特に外車の場合だと、海外からバンパーを取り寄せなくてはならないことがあり、その分高額になるケースがありますので、注意してください。
修理と交換どちらが良いのか
修理と交換には善し悪しがあり、一概に優劣を決めることはできません。多くの場合、その人にとってどちらが都合が良いかで決まります。
多少高くてもキレイにしたい場合には、新品への交換を選ぶべきです。逆に見た目よりも費用を安く抑える方を重視したい場合には、修理で済ませる方が希望に添えるでしょう。
しかし損傷が大きい場合は、修理ができず交換せざるを得なくなることや、かえって修理の方が高くついてしまうケースもあります。そのため、信頼できる行きつけの修理工場と相談の上、最終的な決断をするのが良いでしょう。
本当に車両保険を使うべき?
車両保険を使うべきかどうかを考える際には、具体的な数字を見て比較することをオススメします。
まずは具体的な修理費用を確認すると共に、等級ダウンによって保険料がどのくらい増えるのかを把握しましょう。
すでに説明しましたが、バンパー修理に車両保険を使うと、次年度から等級が3つ下がると共に、事故有係数が適用されます。これによって割引率は大きく下がり、保険料が増えてしまいます。
また等級は、一年間保険を使わなかった場合にのみ、1等級増える仕組みです。そのため事故前の保険料に戻るのは、最低でも次年度から三年後となり、その間は現在よりも多くの保険料を払うことになります。
この三年間の保険料と、保険を使わなかった際の保険料との差額が、保険を使うことによって発生するコストになります。
修理費用については、見積もりを取って具体的な金額を把握しましょう。
あとは保険を使った際のコストと、見積もってもらった修理費用を比較するだけです。
これでどちらが経済的に得になるのかが、ハッキリとわかります。
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まとめ
今回は、バンパー修理が保険適用されるかについて、バンパー修理費用の目安、バンパー修理に車両保険を使うべきかどうか、などについてお伝えしました。
今回の記事のポイントは、以下の通りです。
- 一般型車両保険の場合、バンパー修理は自損、他損共に適用される
- エコノミー型車両保険の場合、自損事故によるバンパー修理は適用されない(他損ならOK)
- バンパー修理で保険を使うと、三等級ダウン+事故有係数が三年間適用され、保険料が上がる
- 保険を使う場合は、修理する前に保険会社に事故報告をしなければならない
- 車両保険を使うかどうかは、金額を確認して判断したほうがよい
いざというときに損をしないよう、この記事で紹介した知識を、ぜひ役立ててみてください。
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